5963062 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

こぶしと親指

【こぶしと親指】

人対人の付き合いには、言葉や身振りで、
気持ちを伝達しあう事が不可欠になる。

言葉だけでもダメだ。
表情も大切。

いくら優しい言葉を出しても
顔が怒っていたら別の意味になる。

そして身振りも大切。

怒っていても、優しく手を相手の
肩に添えてあげれば、またそれも
別の意味になる。

よって、その伝達能力が劣っていると
周囲の人間関係そのものが壊れてしまう。

他人の気持ちを常に思いやり、
他人の興味にも理解の心を示す。

自分は正しい、間違っていないと主張しすぎず、
相手の話を聞く耳を持つ。

その相手も、話をしようという意識が高まるので
人間関係は向上する。

これって、人との付き合いの基本だけど、
簡単そうで、犯しそうなミステイク。

そして、自分の大切なパートナーにも
応用すべきことだと思った。

“自分は間違ってない!私は正しい!”
“あの時、あなたはこう言った!”
“私はそんな事、言ってない!”

私たち夫婦にも、よくある会話です。

どちらも自分が正しいと信じている時は
話し合っても噛みあわない。

国際結婚の場合は相手のカルチャーや
常識の違いもある。

これがまた、やっかい。

今では笑い話になる、旦那との喧嘩話がある。

7年前、旦那が初めて日本の実家に来た時の話。

妹の結婚式で遠方の親戚が実家に訪れていました。
母は気を使い過ぎて、後で倒れこんでしまった程、
気を遣った大切な来客でした。

その親戚一同での結婚祝いの夕食中。
家の旦那が驚くべき事をしでかした。

旦那はいきなり私の鼻を指でつまんだかと
思うと、自分のこぶしを私の目の前に高く
差し出した。

親戚一同の視線がいっせいに、
旦那の“こぶし”に集まった!

そこには、
握り締めたこぶしの人差し指と中指の間に
親指を入れて立てた形の“こぶし”があった。

そう、あのこぶしだったんです。
親指が赤く突き出してる、
日本では、H系のヤラシイ意味で使われますよね?

親戚一同、無言となってしまいました。

私はびっくり仰天して、
「一体、あなたは何を考えてるの?!」
と、人前で旦那を叱ってしまいました。

「僕は何も悪い事はしていない。
ジョークで君の鼻を取っただけだよ!」

後から説明をされて解かりました。

アメリカの、あのこぶしに親指を立てる
ジェスチャーは
「君の鼻は僕の手の中にあるよ」という
子どもがよくやる、遊びだったのです。

相手が間違っていると思ったのに、
よく話し合えば誤解だった。

結婚して長く一緒に暮らしていても
未だに小さな誤解が元で、喧嘩をします。

それぞれにストーリーがあるはずだし、
自分は正しいと主張しすぎずに、まず
落ち着いて、話し合う事が大切なんですよね。



© Rakuten Group, Inc.